組織を導くリーダーシップの要素を知ろう
組織に求められるリーダーとは、人を動かす力を持つ人です。個を動かし、チーム全体の成果を上げることがリーダーに課せられる役割です。組織からの支持を得られなければリーダーとして成り立ちません。かと言って、組織員個々に迎合してもリーダーとしては成立しないのです。リーダーシップを語る際、歴史上の人物やアニメや映画などフィクションの人物を例として取り上げることが良くあります。今、リーダーを目指す中で理想のリーダー像が具体的にある方は、その人物を思い描きながらこの先に紹介するリーダーの要素を照らし合わせてみるのもおすすめです。
組織におけるリーダーにとって、自分が思い描くビジョンと人の利害とが、必ずしも一致するわけではありません。しかしまずは人に興味を抱いて、その人それぞれが希望する未来を知ることから、組織としての未来と重ね合わせることができれば良いのです。リーダーは常に具体的なゴールを明確に示すことができなければならないわけではなく、むしろ情報を開示して人の不安を払拭し、良好なコミュニケーションを保つことも大切な役割です。
リーダーにとって人とビジョンを共有して共に同じ方向を向いて進もうというのにもかかわらず、組織内に対立を内包していることがあります。人は自分の立場から物事を捉えるものであり、立場によって見え方が違うということを理解しておかなければなりません。そしてコミュニケーションをとる上で、相手の立場に立って考えることは重要です。リーダーの決断には正しい情報が与えられていることが不可欠であり、悪い情報ほど早く掴んでおく必要があるのです。
リーダーという存在は、そもそもが進むにも退くにも難しい、変革期に求められるものであり、判断を下すに際して不確定性の中で限られた情報を基にせざるをえません。そこで意識的に周囲の雑音から自らを遮断することも必要ですが、その一方で自分の思考過程に潜む誤謬を防ぐような、建設的な批判には耳を傾けておく必要があります。そして自らの過去の実績に囚われることなく、日々成長を止めずに、更なる高みを目指すことが大切です。
リーダーにとって、フォロワーとの間に信頼関係を獲得して維持することが、自ら組織を導くための力の源泉になるといっても過言ではないでしょう。この信頼関係を生み出す元になるのは、リーダーの示す一貫性です。つまり主張が一貫していて時間が経過してもブレないということも大切ですし、人に応じて態度を変えないという一貫性ももちろんのこと、どんなに苦しい状況にあっても淡々と常の態度と変わらないという一貫性も含みます。
