リーダーシップを生まれつきに持っている人はいない

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生まれつきのリーダーはいない

生まれつきのリーダーはいない

リーダー待望論の陰で

大きな変革をしなければ企業が生き残れないような経済情勢や、あるいは政治的な大変動の時期には、特に強いリーダーが求められます。これまで通りの前例踏襲ではもはや対処不能となり、オリジナリティを発揮出来る人が待望されるのです。もちろんどんな時代にもそのような人はいるものですが、太平楽な時代には残念ながらお呼びがかからずに社会からはみ出しがちなのに比べて、変革の時期には大胆な策を次々と繰り出して土壇場での逆転を成功させる変革者となるのです。
しかし人は自分の生まれる時期や場所を選ぶことはできませんし、ビジネスの世界では不確実な要素が多すぎて、リーダーになるための素質だけで成功するわけではありません。人は後知恵で物事を捉えがちであるため、後から考えれば成功への一本道をまっしぐらに突き進んだかのように見えるということが、しばしば起こり得るのです。そのため巷に溢れるサクセスストーリーをそのまま踏襲したからといって、成功するとは限りません。そうかといってリーダーになりたいという意志だけで、リーダーになれるわけではないのです。

リーダーに関する勘違い

さてリーダーになりたいと考えるのであれば、少なくともリーダーに関する誤解を解く必要があるでしょう。例えばすべてのマネージャーがリーダーになるといのは誤解です。もちろん優れたマネージャーが、優れたリーダーになるという場合はあります。しかしマネージャーとしては有能であっても、リーダーの器ではないという場合もあるのです。マネージャーとリーダーというのは、本来的に似て非なるものなのです。またリーダーは生まれつきだというのも誤解です。もちろん小さいころからとにかく人の上に立つことに慣れている人は、そのようにふるまうことが多いでしょう。
しかしだからといって周囲から認められるリーダーになれるとは限りませんし、そのような人でなければリーダーになれないというわけではないのです。そしてリーダーは常に正しい解答を持っているわけではありません。直感に優れていて大きな決断を瞬間的に下して間違わないという場合もありますが、決断を誤って消えて行ったリーダーがどれほどの数に上るものか、誰も数えた人はいないのです。そうであるよりはむしろ、正しい質問の仕方を知っており、また誰にその質問を投げ掛ければ良いのかを知っているのは優れたリーダーといえるでしょう。つまり優れたリーダーであれば、自分に足りないものを自覚しており、それをどうやって補えばよいのかを知っているのです。更には誰でもリーダーになれるとは言うものの、少なくともその気の無い者には、リーダーは務まらないでしょう。

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