リーダーシップには変革を導く力が必要

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変革を導く力がリーダーシップ

変革を導く力がリーダーシップ

リーダーシップが求められる場面

リーダーになりたい人にとって、時代がリーダーを必要としているかどうかという見極めは、非常に重要です。太平楽な時代であれば、前例踏襲をひたすら繰り返して安全策を採った方が、下手に動き回って自らリスクを招くよりも余程賢い処世術といえるでしょう。上に立つ者に強いリーダーシップを求めることもなく、むしろ余計な口出しをしないでもらった方が、仕事が捗ります。しかしその平和ボケが積もり積もると、変わらないリスクの方が高くなります。これまで通りが通用しないと分かっていても、保身に向かう人の心理は後ろ向きとなり、後は野となれ山となれ、とばかりにどんどんツケを後の世代に回そうとして、泥船に乗ったまま沈んで行こうとするのです。
このような状況に陥ってようやく、リーダー待望論が叫ばれます。もっとも望まれるといっても、保守的な反対勢力の頑強な抵抗にあって、変革が敢え無く頓挫することは珍しくありません。しかし少なくとも、変革をもたらす力をリーダーが持つという認識で間違いないでしょう。つまりリーダーとは、変革の道筋を示して、その成功に向けて周囲を巻き込んで行こうと推進する者なのです。

マネージメントとリーダーシップ

ここでマネージメントとリーダーシップを比較してみると、マネージメントが予測可能なある一定の状況下における管理という、具体的状況に依存するのに対して、リーダーシップとは予測不可能な変革期に道筋を示すという、抽象から具体的方策に連なるものという、両者の方向性の違いを挙げることができます。リーダーシップが発揮されている状況下であれば、優秀なマネージャーがその能力を発揮できるのですが、リーダーシップが必要であるにもかかわらずリーダー不在の時期に、マネージャーが代わりを務めようとしても失敗に終わります。マネージャーとリーダーとは、本来的に違うのであり、リーダーの「先見の明」が後々の語り草になることも、決して珍しくはないのです。変革期とはこれまでの常識に囚われていては判断を誤る可能性が高まっているのであり、リーダーには常識外れで自由な発想と明確なビジョンが求められるのです。
とはいうもののリーダーは、そのすべての決断を自分一人きりで下す必要はありません。もちろん周囲の話に一切耳を傾けず、自分の信じる通りに決断を下して成功するという場合もありますが、自分の正しい質問に正しく答えることができる人を周囲に配するということも、実は大切なリーダーの要素なのです。ともすればイエスマンに囲まれて、ただじっとぬるま湯に浸かり続けようとする組織を、荒療治に掛ける必要があるのです。

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